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殺すより愛せ/バッファロー'66感想

バッファロー‘66」1998/米/ヴィンセント・ギャロ

バッファロー'66 [DVD]

出だしから喋り続けるビリー(ギャロ)の語り口がテンポ良くて引き込まれる。

レイラ(クリスティーナ・リッチ)を無理やり車に連れ込んで運転するよう命令する辺りから、自分が罵られ続けているようでイライラしてしまった。

中盤くらいまでがとにかく不快な会話がエンドレスの展開だった為、げんなりしてもういいかとなりかけるのを、ハッとするような映像に引き止められた。

思い出として語られるシーンが画面の中央からウィンドウのポップアップのようにぐ~っと広がっていく映像効果のかっこよさ。レイラに歌をせがまれたビリーの父親の場面では、部屋の赤い壁紙を背景にカメラがバストアップで固定され、映画の中に入り込んだミュージックビデオのよう。極めつけはボウリングでビリーに放って置かれたレイラのダンスシーン。すうっと光量の絞られていくボウリング場でやるせないタップを踏むレイラの色っぽさときたら!続く証明写真機によるプリクラ撮影でのビリーの微動だにしない真顔っぷりとレイラのキュートなポージング演技の対比もああ~って感じでビリーのとんちんかんっぷりが愛嬌だと見ているこっちに分かってくる、好きなくだり。

刑期満了を経て釈放された独り身主人公が、両親への見栄から嘘に嘘を塗り重ね「今高級ホテルにいてさ!妻?オレの横で寝てるよ!」と言うものの当然嘘乙とあしらわれてしまう。どうしようもないプライドの高さがなんとなくシンパシーを感じてしまって胃が痛いですね。

「ウソじゃねーって!!じゃあ連れてくから!!」と啖呵を切って電話を切ったものの、さて困った。通りすがりの女の子を強制連行して「お前オレにめっちゃ惚れてることにして。そんで俺の家族に俺の素晴らしさを説いて。お願い。」お願いっていうかガン飛ばして言ったらもう脅迫じゃーん ていうか書いてて気づいたんだけど最近こういうの見たな…と思ったらランチの女王だ。うーん二次元で一番うまく行くのはいつの世も先天的甘え上手のダメ男

レイラに共感できるか出来ないかで受ける印象が違うのだろうが、私はラストのはい・ハッピーエンド♡が本当に唐突にアメリカ味で「ええええっ」と思わず声を出してしまった。クライマックスの演出が好みだった分落とし所に余計目が点という感じである。 サライを流したくなるような愛は地球を救う・・・オール・ユー・ニード・イズ・ラブ

見終わってwikiを見て映画のキャッチコピーを知る。

「最悪の俺に、とびっきりの天使がやってきた」

納得。